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2017年10月 バンダイの元従業員による取引先との共謀

 2017年10月バンダイナムコホールディングスの子会社である株式会社バンダイの元従業員による不正行為が判明しました。
 不正実行者は2013年から2017年の5年間にわたり、取引先と共謀して当該会社から、約2億円(現在判明分)にわたる金員を不正に詐取していました。
 本不正の発覚は、2017年8月に行われた国税当局による税務調査によるものでした(その後、外部弁護士を含めた内部調査委員会による調査が開始されました)。

 不正実行者は同年10月に解雇され、同社では本不正行為に対する監督責任を明確にするため、下記の処分を行っています。
① 親会社の常勤取締役全員(4名)の報酬減額
 ・ 代表取締役:同年10月より月額基本報酬の 30%を3カ月間減額
 ・ 取締役:同年10月より月額基本報酬の 15%を3カ月間減額
② バンダイの常勤取締役全員(7名)の報酬減額
 ・ 代表取締役および担当取締役:同年10月より月額基本報酬の 30%を3カ月間減額
 ・ 取締役:平成 29 年 10 月より月額基本報酬の 15%を3カ月間減額

 事件の発覚から処分まで相当なスピードです。
 この対応の速さには目を見張るものがあります。
 もちろん、はやいに越したことはありませんが、仮に幕引きをはやくする余り、原因の検討が不十分な場合には、再発防止策も不十分になりかねません(特に本件は、社内の自浄作用で発覚したわけでないため、その分、慎重に原因の検討を行う必要があるかもしれません)。
 ちなみに、同社の公表した再発防止策です。
・ コンプライアンス意識のさらなる徹底
(当社では、グループのコンプライアンス憲章を制定し、憲章の掲示やコンプライアンスに関する冊子の配布、eラーニングによる社内教育などの様々な機会を通じてコンプライアンス意識の徹底を行ってまいりましたが、今回の不正行為の発生を厳粛に受け止め、コンプライアンス意識のさらなる徹底をはかる)
・ 業務フローの見直しなど内部統制体制の強化を行い、グループ全体で再発防止に取り組む

 上記の再発防止策が、やや抽象的な記述にとどまっている点が気になります(とはいえ、取引先との共謀がどのように行われたのか、詳細な開示がなされていないので、再発防止策の十分性についてコメントはしかねます)。
 一般的に取引先との共謀による場合、「架空請求」や「水増し請求」が行われることが多いようです。
 こうした不正に対しては、取引実態の把握のため必要な添付資料の見直しや、価格の妥当性の検証、社内での違和感を覚えた者の有無や、そうした違和感を管理部に吸い上げるための情報・伝達のためのコントロールが有効な場合があります。
 本不正の詳細な手法が気になります。Takun 
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 当ブログは、中里会計事務所による不正事例研究会の記事を発信しています。
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連絡先:中里会計事務所 電話03-6228-6555
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