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2017年1月 鳥羽先生退職

 鳥羽至英先生。
 早稲田大学商学部教授。
 一方通行ではあるものの、私が最も影響を受けた学者です。
 鳥羽先生は、公認会計士試験の「監査論」の試験委員でした。
 鳥羽先生の執筆された「監査基準の基礎(第2版)」(白桃書房)は、擦り切れるほど読み込みました。これこそが、私が最も感銘を受けた監査論の本です。
 今になって考えました。
 なぜ、私が鳥羽先生に大きな影響を受けたのか。
 その答えが、2017年1月28日の鳥羽先生の「退職記念最終講演」のレジュメにありました。ここでは、鳥羽先生が最終講義で触れたことを2つ紹介します。

「曲学阿世」
 学問としての真理を歪めて、権力者や世論に気に入られること、を意味します。
 なるほど、学識経験者が陥りやすいワナでしょう。(この言葉を聞いて、「あぁ、あの人こそが『曲学阿世』を地で行っている人だなぁ」とある著名な学者の顔が思い浮かぶほどです)。
 「曲学阿世」には、公認会計士に求められる「独立不羈」に通じる「学者魂」を感じます。逆に言えば、どれほどの多くの人間が(生きるためとはいえ)得意先や顧客に媚びへつらっていることでしょう。また、そうした言動が、どれだけ「格好悪く」見えることでしょう。
 「学問」を職業とした学者であればこそ、または、学者にとって様々な誘惑があればこそ、力強く「曲学阿世」を戒めていらっしゃるのでしょう。この姿勢は、「独立の立場」を貫かなければならない公認会計士も大いに見習うべきだと思うのです。

「一隅を照らす者、国の宝なり」(監査の質に対する責任が大きく、しかし、決して褒められることのない、そしてしばしば経営者に裏切られる公認会計士(監査人)を志す若い諸君に;)
 鳥羽先生が21歳の時に通った会計士補向けの「実務補習」の講師であった東京地方検察庁特別捜査部長検事の河合信太郎氏の言葉だそうです。
 なるほど、監査を行っているとき、ふと不安に思うことがあります。
 果たして今、自分のやっている監査手続がどれだけ意味のあることなのかと。
 この手続の結果、目の前にいる経理担当役員らが、苦虫を嚙み潰したような顔になって反論してくることが予想される中で、果たしてどのように立ち居振る舞うべきなのかと。
 この言葉は、そうした困惑する現場の会計士に、力強くエールを送っているのです。

 何年か前、鳥羽先生と下呂温泉へ、お供したことを思い出しました。
 「学者魂」、「会計士魂」、「職業的懐疑心」、「監査証拠とは」etc.
 「~だぜ」という気さくな語尾。
 二次会でのチェッカーズの「ジュリアにハートブレイク」(最近は、河島英五の「時代遅れ」がお気に入りとか)。
 うまい料理と酒を頂きながら、熱いお話しを伺った時間は、私にとって大変に貴重な時間でした。

 鳥羽先生、またゆっくりお話しできる機会が得られたら、私は最高に幸せです。Taku

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連絡先:中里会計事務所 電話03-6228-6555
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