プロデュースの公認会計士に実刑判決

 新潟の工作機械メーカーのプロデュースの粉飾事件で、①証券取引法違反(有価証券報告書虚偽記載)と②業務上横領(監査法人の口座から4,900万円着服)の罪に問われた公認会計士に、さいたま地裁は懲役3年6ヶ月の判決を言い渡しました。
 判決では、①粉飾には重要な役割を果たしたとされ、また②私的流用は公私混同で厳しい非難を受けるとされています。
 同事件では社長も既に実刑判決を受けています。社長は懲役3年だったはずですが、それよりも長い?

 事件の詳細はこちらです。Taku
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三菱電機、防衛省水増し請求事件に思う

 2012年1月28日にて、【不正事例】「三菱電機、防衛省等に対する不正請求」を掲載しました。
 防衛省が10余年前に始めた改革を見てきた者としては、不正は常に起こりうるということを改めて思い知らされました。
 1998年、東洋通信機(株)(日本工機(株)、藤倉航装(株)、ニコー電子(株)を加えて、防衛省では「4社事案」と称している)が起こした水増し請求事件では、水増し金返還請求時に防衛省が天下りを条件にこれを減額したことから、汚職(背任)事件に発展しました(事件の概要は、「防衛庁汚職疑惑」に詳しい。)。
 このため防衛省では、1998年11月に「防衛調達改革の基本的方向について」「防衛調達制度の改革の基本的方向」を公表し、調達のあり方について改革を実施しました(1999年4月「調達改革の具体的措置」)。
 防衛省が調達する武器は市販品ではなく、特注品がほとんどです。自動小銃で有名なカラシニコフ(Ak47)はロシア工場出荷価格が120ドル、対して日本の98式自動小銃は347,354円(出典「カラシニコフⅠ」松本仁一)に象徴されるように、適正価格は類似品ともその価格の妥当性を比較・検証できません。
 価格はコストの積み上げ方式で計算・決定されているのが現状です。価格の適正性は、防衛省のコスト計算規定に加え、企業が実施している原価計算が適正か否かに依存しています。
 そのため、防衛省は個別契約の原価の確認にとどまらず、原価計算システムが適切か否かを確認するための制度調査の受入義務を企業に課す改革を行いました。
 朝日新聞はどこに取材したかわかりませんが、「市場で価格が決まるわけではないため、コストの申告は原価計算方式で、事実上、業者任せになっているという。」ことであれば、防衛省の改革は、喉元過ぎれば熱さを忘れる、類いのものだったことを追求しなければなりません。
 防衛省はこの記事の適切性を明らかにするため、そして何よりも今後の予防につながるよう今回の発見経緯を公表し、特注品価格の検証方式を他の機関に供与しノウハウを共有するとともに、企業に”不正は発覚する”ことを周知してほしいものです。
Tetsu
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三菱電機の防衛庁等に対する水増し請求

 三菱電機が、防衛庁、内閣衛星情報センター、独立行政法人宇宙航空研究開発機構に対して経費の水増し請求していたことが明らかになりました。実際にかかった工数を水増しして、費用を実際よりも多く計上する手口です。これにより、三菱電機は防衛庁等から、本来もらう必要のないお金を騙し取っていたことになります。

 この不正は、内閣衛星情報センター等から、三菱電機の鎌倉製作所における原価集計などに関する問い合わせから発覚したそうです。
 三菱電機は、三機関から指名停止、競争参加資格停止処分を受けました。
 一般に公の機関は「予算消化型組織」とされ、一度決まった予算をきっちりと消化することを優先するあまり、「無駄をなくす」、「余計な支出を削減する」、といった意識が低いとの指摘もあります。
 しかし今回の不正発覚は、公の機関における無駄をなくす努力の結果として評価されると思います。
 騙したほうが悪いに決まっていますが、騙された方に問題があることも考えられるのです。

 この事件で注目すべきは、公の機関側が騙されないように相手を監視する姿勢を保持していたことです。
 その結果、水増し請求が発覚し、税金の無駄遣いが防止されました。それにしても三菱電機は、防衛庁等をどれだけだまし続けたのでしょうか?
 その期間、その金額が気になります。
 さらには、被害者は防衛庁だけだったのか?
 水増し請求をしていた会社は、三菱電機だけなのか?
 「あの」三菱電機が水増し請求していた以上、他の多くの会社もまた、水増し請求をしていたのではないか?
 他の公の機関は水増し請求されて、気が付くことができるのか?
 今回の事件が氷山の一角なのかどうか?
 
 いずれにしても、今回の事件での被害者である防衛庁側は、水増し請求されて支払った額の返金を三菱電機に求めるようです。今後の調査が注目されます。taku
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昭和飛行機工業 2012年1月

 昭和飛行機工業は、連結子会社で発生した経理担当者の不正について社内調査結果を報告しました。
その報告によると、経理業務の担当者の自己申告により、2005年5月~2010年7月の間、会社の銀行預金口座から不正出金を繰り返し、99百万円の損害が発生したとのことです。
 この不正実行者は、2011年12月に懲戒解雇処分を受け、現在会社は刑事告訴と損害賠償請求を検討しているようです。
http://www.showa-aircraft.co.jp/ir/news/pdf/important/2011/20111202.pdf
 
 この調査結果について注目したいのは、その業績に与える重要性の判断です。
 会社は「限定的かつ軽微である」としていますが、同社の2012年3月期の連結業績予想では、売上高215億円、経常利益6億5千万円です。これと今回の不正の損害額である約1億円を比較してみてください。

 本当に「限定的かつ軽微なのかどうか」。

 なかなか簡単に判断できそうもないのですが、いかがでしょうか。Taku
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オリンパス、上場維持の判断基準

本日の日本経済新聞朝刊は、オリンパスの上場維持決定について、東証の判断基準を次のように報道しています。
 1.訂正結果が上場廃止基準に抵触するか。
 2.赤字を黒字に見せかけていたか
 3.虚偽の決算書を使って資金調達をしたか
 4.虚偽が主要事業の売上高や営業利益に及んでいたか
 5.不正が組織ぐるみだったか
この5点、いずれにも抵触していないので上場廃止としなかったと、美濃口真琴常任理事が記者会見で述べたようです。
 これを読んで、昨日書いた「東証は、上場廃止期規準である”影響の重大性”を明示せよ」というコラムを訂正しなければ、と思い東京証券取引所のホーム・ページを見直したところ、この判断基準がどこにも記載されていません。上場廃止基準の具体的適用基準については、記者会見で述べただけのようなのです。

その上、同理事は「株価がどうだったかは上場廃止にすべきかどうかの判断にそんなに影響を与える事実ではない」(日経QUICKニュース)とも述べていて、自らの情報不開示が株価の乱高下を招いていることにまったく無自覚のようです。

 投資家は開示された情報に基づき合理的な判断を行う。これが市場を成立させている前提条件であるということを、市場の番人である東京証券取引所と同自主規制法人が忘れるはずもありません。

 投資家が情報不足により合理的な判断が下せない事態をなくすため、今後の予測可能性を高めるために再度、上場廃止期規準である”影響の重大性”について、判断基準を明示するよう、要求するものです。

Tetsu

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東証は、上場廃止基準である”影響の重大性”を明示せよ

本日、東京証券取引所はオリンパスを特設注意市場銘柄に指定しました。
オリンパスの問題が発覚して以降、メディアやネット上で上場維持か廃止かが、喧しく取り上げられていました。その中には2007年11月の特設注意市場の創設・制度化をまったく考慮せず、上場維持か廃止かの二者択一の選択肢しかなかった時代のライブドア等の処分事例を持ち出して結論づけているものもありました。
当初はずいぶん乱暴な意見をいうものだ、と思っていましたが、東京証券取引所のオリンパスには重大な影響がないとする、理由を読むとそれも当然と思えます。

(オリンパスに重大な影響がないとする理由)
本件虚偽記載の内容については、財務諸表への影響は長期間に及んでいたものの、同社の事業規模を踏まえれば、その利益水準や業績トレンドを継続的に大きく見誤らせるものであったとまではいえず、同社の本業における経営成績を拠り所とした市場の評価を著しく歪めたものであったとまでは認められませんでした。このため、上場廃止が相当であるとする程度まで投資者の投資判断が著しく歪められていたとは認められませんでした。
以上のように、本件虚偽記載の影響の重大性について総合的に勘案すると、上場廃止が相当であるとまでは認められない

オリンパスの株価は、マイケル・ウッドフォー社長解任発表前日の昨年10月13日が2,482円。11月7日には1,034円と急落しました。そして同月8日に過去の損失計上先送りを公表してからストップ安が続き424円まで下がった後、週明けの14日に540円と反騰し、その後12月14日の1,410円をピークに本日まで、1,200円の近辺で推移しています。
ウッドフォード社長の解任前日の株価から最低17%にまで下がったこと、平成20年3月期の最高価格が5,320円であったにもかかわらず、「市場の評価を著しく歪めたものであったとは認められませんでした」というのは、どのような判定基準によるものなのでしょうか。まさか、11月のストップ安は上場廃止懸念によるものであって、業績を大きく見誤らせたものではないとでも言うのでしょうか。まったく理解できません。
 そもそも「影響の重大性」について、東証は次のように開示するにとどまっています。

 影響の重大性の審査は、有価証券報告書等における虚偽記載の内容、当該虚偽記載が行われた経緯、
 原因 及びその情状その他の事情を総合的に勘案して行う(上場管理等に関するガイドライン)。

 これではオリンパスが公表した事実に照らすと、東証がどのように判断するのか、投資家はまったく予想することができません。損失額が不明であることよりも、”重大性”概念について、基準や考え方を示していないことが、市場にいらぬ疑心暗鬼を生み、株価を乱高下させたのです。

過去の東証の特設注意市場銘柄指定を見ても、2009年11月25日に特設注意市場銘柄に指定したアルデプロでは、「同社株式について、有価証券上場規程第601条第1項第11号aに該当せず」としか、その理由を開示していません(特設注意市場銘柄指定状況)。また、本年1月に特設注意市場銘柄に指定した京王ズホールディングスについては、次のように開示するだけで、”重大性”の概念については、まったく触れていません。

本件虚偽記載の内容は、長期に及ぶもので、同社の経営成績に関する市場の評価に影響を与え得る程度に重要なものといえますが、業績トレンドや事業規模を継続して大幅に見誤らせるものとまでは認められませんでした。また、訂正の経緯においては、経営陣の関与がみられ、訂正の原因は、新たに判明した貸付けに係る貸倒引当金の計上や会計処理についての知識や認識が不十分であったことにあると認められます。このように、本件虚偽記載の影響について総合的に勘案すると、その重大性については、上場廃止が相当であるとまでは認められない

 これらを見てもわかるように、東証は何ら規準を示さず、ただ重大性がないと言っているにすぎません。この状況にアナリストもメディアも何も言わないのが、不思議です。

東証はオリンパスの株価の乱高下を招いたのは、上場廃止基準を明示しないことにあることを自覚し、反省しなければなりません。そして、上場廃止の判断基準である重大性について、「当取引所において処分を判断する際の留意事項について」程度の見解を早急に発表しなければなりません。今すぐにできることとして、特設注意市場銘柄に指定した会社については、過去の分を含めその理由を全社、開示することも必須です。

また、昨年11月14日市場が上場維持はできないだろうと思っていたところに、証券取引等監視員会の処分動向の報道があり、株価は急転しました。 上場可否の判断は、東証が行うことになっていますが、「その他の事情を総合的に勘案」する要素に証券取引委員会の処分形態が大きく影響するならば、自主規制法人の存在価値はありません。この点についても東証は影響の有無等を公表しなければなりません。

Tetsu

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特設注意市場銘柄について(解説)

 本日、東京証券取引所はオリンパスを特設注意市場銘柄に指定しました。
そこで、特設注意市場銘柄について、おさらいします。

特設注意市場は東証一部、二部、マザーズとは別個の市場であり、有価証券等の虚偽記載があった場合に東京証券取引所が指定替えするものです。問題が生じた際、上場維持か廃止の選択肢の他に、問題がある企業であることを示した上で、東証が管理を継続することで株式の流通性の確保を図る制度であり、学校に例えて退学処分の他に停学処分を加えたとも言われています。

この制度は2007年4月の「上場制度総合整備プログラム2007」に基づき、上場会社について上場廃止基準には抵触しない程度の重大な上場規則違反が認められ、改善を求める必要がある場合に上場会社の継続管理を充実させる観点から2007年11月に新設されたものです。
それまでは、虚偽記載などで上場廃止のおそれが生じた場合には、重大性の審査のため、まず監理ポストに入り、重大性ありと判断されると上場廃止、そうでない場合は元の市場に戻る、という制度でした。これ以外には東証は、問題企業に対し注意勧告などの処分しかできませんでした。上場廃止処分は投資家への影響も大きく、抜かずの宝刀的な扱いで、上場制度が軽視される要因ともいわれ、その差があまりに大きいことが問題視されていました。言わば、東証への上場は入学試験は厳しいが、一度入学してしまえば、よほどのことがない限り、退学はなく安穏でいられる学校のような存在だったわけです。
そこで、重大性なしと判断した場合でも内部管理体制等に改善の必要性が高い場合は「特設注意市場」に指定替えし、継続的な管理をする制度ができたのです。
 2008年2月9日、粉飾決算したIHIが第1号の特設注意市場への指定を受けました。その後、本年1月に指定された㈱京王ズホールディングスまで、計10社が指定されています(東証 特設注意市場銘柄指定履歴)。ちなみに現在指定されているのは、㈱京王ズホールディングスと㈱アルデプロの二社です(特設注意市場銘柄指定状況)。

制度の概要は次のとおりです(特設注意市場銘柄制度)。

1.特設注意市場銘柄への指定要件
 次の3要件を満たすときに、東証は特設注意市場指定銘柄に指定します。
 (1)次の上場廃止基準に該当するおそれが生じたこと
支配株主との取引の健全性の毀損
有価証券報告書等の虚偽記載、公認会計士の不適正意見等
上場契約違反等
反社会的勢力の関与
公益又は投資者保護

 (2)審査の結果、影響が重大でないと認められ、上場廃止に至らなかったこと
 (3)内部管理体制等について改善の必要性が高いと認めたこと

2.指定の解除
 指定を受けた会社は指定を受けてから1年後に、内部監理体制等の状況を記載した「内部管理体制確認書」を東証に提出します。そこで、問題がないと認められれば指定は解除されます。

3.上場廃止
 「内部管理体制確認書」に問題があると認められた場合は、また1年後に同書を提出します。そして3回提出してもなお、問題がある場合は、上場廃止となります。つまり、特設注意市場に指定替えされてから、3年後には上場か、廃止かが決定されます。

(参考サイト)
2007年 6月22日 上場制度総合整備プログラム2007に基づく上場制度の整備等について
2007年11月1日 東証、「特設注意市場」正式に制度化
2008年 2月 9日 「特設注意市場」と「監理銘柄(審査中)」「監理銘柄(確認中)」「整理銘柄」

Tetsu
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オリンパス事件。監査役は責任あり、監査法人は責任なし

2012年1月16日のオリンパス株式会社の監査役等責任調査委員会が公表した調査報告書では、今回のオリンパスの事件について、「監査役は責任有り」とされ、「監査法人は責任なし」としています。
この点について、一部「整合性がないのではないか」との指摘がなされているようですが、考えてみましょう。

そもそも監査役は、取締役の職務執行を監視する役割を担っています。これは「取締役の職務執行は誠実です」という太鼓判を押す役割です。
一方の監査法人は、オリンパスの作成した財務諸表の適正性を明らかにする役割を担っています。これは「この財務諸表には重要な虚偽の表示はありません」という太鼓判を押す役割です。
今回の責任の有無の分かれ道は、この両者の本質的な役割の相違に起因します。

例えば、今回のオリンパス事件で問題となった価値の伴わない巨額の企業買収について考えます。
価値の伴わない巨額の企業買収のような会社に損害を与えようとしている行為は、監査役としては「取締役の職務執行に問題がある」として、事前にこれを行わないようにする責任があります。
一方、監査法人は、その巨額の支出に係る会計処理を検討して、「財務諸表が適正に開示されているかどうか」を検討しますから、取締役によって行われた行為そのものの妥当性について意見する立場にはありません。
このような両者の本質的な役割の相違があるからといっても、両監査が適切に行われるように、両者は意思疎通を図ることが必要とされます。
本件でも、巨額の企業買収については、監査法人側も気がついていました。
「あまりに巨額でおかしい」と考えた監査法人側は、これを監査役に伝え「このような取締役の行為が許されるのかどうか、慎重に検討されたい」との監査法人の申入れをしています。これに対して監査役は第三者とされる専門家の意見書を添えて「問題ないと考えている」と回答したならばどうでしょう。

もちろん、「いくら監査役がOKを出したからと言っても、あまりに不合理だ。何か裏にあるはずだ」と懐疑心を高める必要はあるでしょうが、監査役がOKとした以上、もはや「その買収はやめた方が良い」と意見することは監査法人にはできません。あくまで「その企業買収の会計処理は正しいのか」を検討することが監査法人の本来の役割だからです。

今回のオリンパス事件は、粉飾の金額的な重要性もさることながら、損失隠しを続けた期間の長さ、また不正を告発して解職されたと主張するマイケル・ウッドフォード元社長の解任、大手監査法人間の交代、国際的に著名な会社の粉飾等、注目すべきポイントの多い事件であり、今後も様々な責任に関する議論が為されると思います。
本コラムは、その中で「巨額の企業買収は妥当だったか」という点にのみ切り離して議論してみました。

最後に強調しておきたいのは、本事件の首謀者3名の中に当時の監査役が含まれていたことです。
いくら監査法人が監査役に警鐘を鳴らしたとしても「笛ふけど踊らず」という状況だったのでしょう。
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ニイウスコー粉飾事件 2011年9月元会長に実刑判決

ニイウス コー株式会社
「調査委員会の調査結果概要と当社としての再発防止策について」2008年4月

 日本IBMと野村証券とが合弁で設立したシステム開発会社(東証1部も2部へ転落)であるニイウス コーは、2008年4月に民事再生申請後、同年6月に上場廃止となり、2010年9月に解散しました。
 その前、2007年6月決算で多額の赤字を計上して債務超過に転落していますが、2006年6月と2005年6月の決算で組織的な業績の嵩上げ行為(売上高274億円、経常利益114億円のそれぞれ過大計上)が行われていることが明らかになります。
 本不正事例を端的に言えば、ワンマン経営やノルマ主義による弊害が露呈した事件で、組織的かつ悪質な粉飾により金融市場の信頼を大きく損なう事件として位置づけられます。
 2011年9月、首謀者である元会長は懲役3年、罰金800万円の実刑判決を受けましたが、副会長は懲役2年6ヶ月(執行猶予4年)、罰金300万円の判決でした。

 以下、不正の手法を①~⑤に分けて説明します。
<①スルー取引 >
 一般に、スルー取引は口銭の収受のように、本来であれば単に仲介手数料の収受として計上すべき取引です。例えば、販売元A社と販売先B社との間で100の売買契約があった際に、会社がその取次をして口銭として3の手数料をもらった場合には、本来は収入手数料3を収益計上すれば足ります。しかし、この取引を売上高103、売上原価100として計上すれば、売上高を嵩上げすることができます。
 さらにこの事例では「実体のないスルー取引」として、単純に売上高と売上原価とを同額計上しているケースも含まれているのかも知れません。
 こうした処理によっても損益には影響を与えませんが、売上高が嵩上げされることで、成長性をアピールすることができるのです。

<②セール&リースバック取引>
 所有する資産を売却して、その売却先からリースしてもらう手法をセール&リースバックといいます。一般には手元流動性を高める金融的な手法として利用されることが多いようです。
 この方法によると、売却時点で利益が一括計上される一方で、その後の費用がリース期間にわたり計上される場合、利益の先取りができますが、本来であれば、リース期間に応じて損益を調整する必要があります。
この点については、営業担当者には不正の意図はなく、会計基準の認識・理解不足から生じたものとされています。

<③リース契約(会社)を利用した不適切な循環取引>
 滞留在庫や仮払金・仕掛品等に資産計上したSE作業コスト、その他の資産をまとめて売上原価として販売したことにして、これを売却先、転売先経由で会社がリース会社からリース資産又は買取資産として計上する方法です。
 いわゆる循環取引ですが、リース会社が絡んでいるのが特徴でしょう。

<④売上の先行計上とその後の失注処理、買戻しによる循環取引>
 単に販売先に預けているものを売上として先行計上し、返品された場合には、販売先から転売先を経由した形にして、最終的に会社が買い戻す方法です。
 これも販売した商品が販売先、転売先を経由して自社に環流していることから、典型的な循環取引に位置づけられます。

<⑤不適切なバーター取引による売上>
 本来、バーター取引は「物々交換」を意味しますが、本取引はいわゆる「クロス取引」として理解した方が良さそうです。
 本事例では、自社商品を嵩上げされた価格で販売する代わりに、販売先から別の商品を嵩上げした価格で購入する取引が行われていました。確かに双方が実需に基づいて取引すれば、特に問題にはならないのですが、双方が業績を嵩上げするために商品を販売しあっているのであれば、立派な不正に該当します。

<不正が発生した原因>
 こうした不正が発生した最も大きな原因は、兎にも角にも元会長の経営姿勢にあると思われます。
 元会長が他の旧経営陣らに対し、達成不可能な社内予算や、その達成率に応じた高額な給与の支給の他、売上や利益の目標を達成するよう強いプレッシャーを与えていたことが同報告書で問題視されています。その結果、従業員らは適切か否かにかかわらず、売上や利益の目標達成を至上命題として仕事していたのです。
 本事例は、ワンマン経営による独断専行を許容する体制のもと、監視機能不全に陥った企業風土の中で、悪質な粉飾が行われた結果、金融市場の信頼を大きく失墜した大変不幸な事例といえるでしょう。
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センター試験トラブルと放射能汚染マンション 想定外の事態はいつまで続くのか


昨日、終了した大学センター入試試験では過去最高のトラブルがあり、4,500人の受験生に影響が出たという、報道がありました。
今回のトラブルは、2科目を同時に配る問題を1科目のみ配布したり、英語のリスニング機器が会場になかったりといったものでした。これに対し大学入試センターの理事長は陳謝しましたが、センター自身の責任は認めていないこと(毎日)、各大学の試験担当者4人を集めて8月と12月の2回、今回の制度の特徴を説明し、またマニュアルを作成して、全試験官に行き渡るよう指導していたこと(産経)、鹿児島純心女子大(鹿児島県薩摩川内市)は、試験前に研修会を5回開き、うち2回は冊子の配布方法を指導したこと(毎日)などが、報道されています。

 「トラブルの原因は準備不足に尽きる」

 と思うのが普通の感覚でしょう。大学からは「マニュアル通りに配ったら、時間がずれこんだ」という報道もあり、唖然とするばかりです。
 入試実施準備に当たって、予行演習をすればどのくらいの時間が必要かわかるはずです。
 研修を実施してそれでこと足りるとするセンター側だけでなく、入試を実施する大学側までもが、具体的に考えて行動することを蔑ろにしているとしか思えません。
 新しい方式であるなら、実施上の問題点がどこに潜むかは、予行演習を実施すればわかります。
 それを怠って「不慣れでした」と言って済ましているのなら、問題はこの先もずっと解決しないでしょう。

 一方、福島県二本松市では、昨年7月に完成した同市内マンションの室内で屋外より高い毎時1マイクロシーベルトを超える放射線量が検出された、との報道がありました。年間では約9ミリシーベルトの被爆。食品の放射線量z暫定基準値の前提とされる年間5ミリシーベルト(4月から適用される新基準の前提は1ミリシーベルト)を超える数値です。

 建材の流通などを所管する経済産業省は、次のように話しています
(NHK(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20120115/t10015282731000.html))。
 今回のような砕石場の石の出荷については、東京電力福島第一原子力発電所の事故以降も、放射性物質などの基準は設けておらず、業者への指導などは行っていないということです。これについて経済産業省は「砕石場では山の表面だけを削り取るわけではないので高い放射線量が測定されることは想定していなかった」。

 昨年7月に牛肉から暫定規制値を超える放射線セシウムが検出され、屋外の稲わらがその原因とわかった事件がありました。そのとき農林水産省は3月19日は通知を発していたとしながらも、放射能汚染された稲わらが、畜産用飼料として北海道から島根県にいたるまで16道県で使われていたことには、想定外としていました。
 
 稲わらが汚染されているのであれば、外で保管されているものは汚染されている可能性を検討する必要があるでしょう。特に「石」という特質上、一般には風雨にさらされて保管されることは容易に想像できるはずです。 
 「想定外」という用語が安易に、無責任に使用されている気がしてなりません。
 容易に想定できることを想定しなかった責任が問われるべきでしょう。
 これ以降、同様の事件が生じても、やはり「そこまで影響があったとは、想定外でした」との公僕のコメントが、それこそ「想定」されるのです。
 不正事例研究会では、せめて過去に起きた事件と同様の事件は起きないよう、情報を発信していきます。
                                             Tetsu
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在庫の横流し 冷凍パン

 食品生産機械の開発、製造、販売を手がけるレオン自動機株式会社で、子会社における製品の不正流出と見られる事案が発生しました。公表資料によると、アメリカのカリフォルニア州「オレンジベーカリー」という連結子会社で製造した冷凍パンの一部を社員が不正に流出させていた可能性が示されています。
 金額は200万ドル(80円/ドル換算で1億6千万円)ですが、この不正は12年(1999年4月~2011年3月)の長きにわたり行われていたようです(こうした長い不正は、「なぜ発覚したのか」が注目されるのですが、公表資料では明らかになっていません)。
 
 同社グループの2011年3月期の売上高は172億円、経常利益が8億8千万円ですから、決算に与える影響について重要性はないと判断される可能性がありますが、会社は再発防止策を下記のように示していますが、解説を交えます。

(1)権限を一人に集中させないよう、組織の変更と権限の分散を実施
非常に基本的なことですが、一定の業務を一人に委ねると不正の発生可能性が高まる一方でその発見可能性が低くなります。不正が生じやすい可能性に応じて、組織、権限分散のあり方を考えることが内部統制構築の基礎です。

(2)受注、生産、在庫、材料発注のシステムでの管理の徹底をするよう改めチェック機能の強化を図る
「冷凍パンの一部を社員が不正流出」したというのは、いわゆる在庫の横流しで、会社に無断で同業者に販売して、その資金を横領するケースが想定されます。こうした不正を防止するには、材料の購入、生産、在庫等、モノの動きを管理する仕組みを強化することも重要ですが、標準的な材料の消費量を把握しておき、それと実際の生産量や販売量とが整合するかどうかチェックするといった監視も、時として有効な場合があります。特に、不正実行者が「もしかしたら見つかってしまうかも知れない」と思わせるようなチェック機能を工夫することが重要です。

(3)コンプライアンスに対する社員教育の徹底を図る
 社員教育は従業員のレベル向上に有効です。効果的な教育方法については検討が必要でしょうが、「不正を許さない雰囲気」を作り上げることが重要です。そのためには、管理者がちょっとした不正も許さない姿勢を示し、厳格な態度で不正に対峙することが重要です。

<表示の問題>
 在庫の横流しの場合、実際になくなった在庫は実地棚卸の対象にはならないため、棚卸減耗として売上原価に含まれて計上されることが一般的です。本事例でも被害金相当額は1999年4月から2011年3月期までの過年度決算において売上原価に計上されていることが示されています。
 ただ厳密には、この開示資料に示されているとおり、売上原価として計上されるのは適切ではなく、従業員の不正による損失として営業外費用に計上することが適切と思われます。一方で、金額的な重要性の判断如何によっては、特に問題視されるレベルにはないのかも知れません。

在庫の横流し 冷凍パンの一部の流出
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野村マイクロ・サイエンス 2012年1月 材料費の付け替え

 野村マイクロ・サイエンスは、2012年1月10日、社内調査委員会の報告結果を公表しました。
 この不適切な会計処理は「材料費の付け替え」が問題となりました。
 同社では発生した原価を個別の案件ごとに集計する「個別原価計算」を採用しており、その計算の中でA案件の原価とすべきものをB案件の原価に付け替えていました。その目的は案件ごとの損益を平準化することにあったようです。
 「原価の総額が変わらないのだから大きな問題はないのでは?」
 と思われるかも知れませんが、そうではありません。
 問題は「工事損失引当金」の計上と「工事進行基準」という収益の認識基準です。
 
 「工事損失引当金」は、赤字が見込まれる工事については、予めその赤字を損失として見越し計上するものです。A案件の原価とすべきものをB案件の原価に付け替えることで、本来A案件は赤字が見込まれるはずなのに、赤字が見込まれないものとして扱うことができます。その結果、A案件について計上すべき工事損失引当金を計上しなくてすむわけです。

 また一方で、「工事進行基準」は工事の進捗割合に応じて売上を計上する方法で、その進捗割合は原価の発生割合によることが一般的です。
 例えば、見積り総原価100百万円(売価150百万円)の工事について、今期50百万円の原価が発生した場合、工事進捗割合を50%(=発生原価50百万円/見積り総原価100百万円)と考え、これに売価150百万円を乗じた額(150百万円×50%=75百万円)を売上高とする方法です。
 この方法によると、実際に発生していない見積り原価をA案件からB案件に付け替えることで、A案件の見積り総原価を小さくして、工事進捗割合(発生原価/見積り総原価)を高めることができます。その結果、A案件について計上する売上高を増額させることができるわけです。

 このように会計上の見積りに係る問題は、大したことがなさそうな問題に見えながら、実は根深い問題となる可能性があります。同社の2011年3月期の連結財務諸表では、売上高49百万円減少、売上原価243百万円増加となり、売上総利益及び経常利益は292百万円減少する修正が必要になるようです(未監査情報による;今後訂正報告書を提出する見込み)。
 修正前の経常利益が1,000百万円であり、修正後の経常利益は708百万円となりますから、実に3割弱の経常利益が過大に計上されていたことになるのです。

 この費用の付け替えは、取締役専務執行役員の指示で行われていました。
これは経営陣自らが予算統制制度をがないがしろにするものであり、決して許されることではありません。ある項目の予算が不足しているときに、予算に余裕のある項目に費用をつけ替えることが認められる、と従業員が知れば予算統制の実をあげられないのは明白です。取締役専務執行役員の行為は、会社風土の形成に多大な悪影響を与えるものであり、不正のしやすい環境を作りだすものです。
報告書は予算統制のあり方への言及がなく、また当事者の取締役・従業員のの処分も公表時に決定されていないこともあり、問題のとらえ方と責任追及の時間感覚に今後、会社が健全な道を歩めるのか、つい心配してしまいます。

 

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スーパーの売上金の着服

スーパーマーケットの株式会社タイヨーで起きた不正は、庶務担当の女性が帳簿を改竄し、売上金から現金を着服し、生活費、遊興費等に充てていた事例です。
 2006年11月から2011年8月までの間の不正総額は70百万円で、うち1百万円が弁済される予定であるため、会社の被害額は69百万円となる見込みです。
 
同社では、レジに入った現金が店舗ごとの売上金として集計され、警備会社による集金システムを介して、集金される仕組みになっていたようですが、この不正実行者は帳簿上、売上金を銀行に預け入れたように記載しておきながら、実際にはその日に入金せず、最大14日間遅らせて入金していたようです。
店舗の売上金の入金状況についてチェックする仕組みもなかったわけではないのですが、入金の遅延発生の確認とその対応について十分にコントロールされていなかったことが不正を見逃した原因とされています。
現金を目の当たりにした場合「魔が差す」ことが十分に考えられます。
スーパーや飲食店等の現金取扱い業種は、特に現金に関する内部統制を慎重に構築する必要があります。
「いやいや、そんなことしたらすぐバレてしまう。」と不正実行を断念させるような仕組みを工夫しなければならないのです。

当社元従業員による不正行為に関する調査結果、再発防止策及び関係者の処分について
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オリンパス取締役に対する損害賠償請求訴訟の提起 2012年1月10日

オリンパスは取締役責任調査委員会の調査報告書の受領及び当社現旧取締役に対する損害賠償請求訴訟の提起並びに今後の当社の対応に関するお知らせを公表しました。
 そのお知らせによると、「現旧取締役の支払能力や各席人原因に対する関与の度合い等を考慮の上、損害額の一部について・・・取締役に対する損害賠償請求訴訟を提起することを決定」しました。
 今回の不祥事の首謀的な役割を担ったとされる三名に対する損害賠償請求額は以下の通りです。
 元社長  36億1000万円
 元副社長 28億1000万円
 元監査役 30億1000万円
 取締役に対する請求金額は、各取締役の間で連帯債務となり、上記請求金額の全てが支払いを受けられるわけでなく、36億1000万円がその上限となるようです。
 なお、この損害賠償請求提訴の根拠となった「取締役責任調査委員会の調査報告書」は、こちらです。

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管理職によるカード不正 アテクト

プラスチック造形事業等を行う株式会社アテクトでは、経理・財務担当管理職による不正が発覚しました。公表された資料を掻い摘んで概要を示します。

「2007年10月~2011年12月・・・会社に無断で契約した会社名義の法人カードを私的に流用・・・会社の預金口座を通さず決済を繰り返すという簿外取引・・・極めて発見困難・・・カード会社から請求を受ける金額は130百万円と見込・・・現在精査中。」

この不正は管理職によるものなので、内部統制が有効に機能しなかったことは容易に想像できますが、具体的にどのような不正だったのかは、必ずしも定かではありません。
今後の詳細な報告を待つ必要がありますが、想像できることは、例えば以下のような場当たり的、自転車操業的な資金捻出方法です。

①A社のカード決済代金を生み出すために、B社のカードを利用して購入した商品を売却して資金化する。
②B社のカード決済代金を生み出すために、C社のカードを利用して購入した商品を売却して資金化する。
③C社のカード決済代金を生み出すために、D社のカードを利用して購入した商品を売却して資金化する。・・・

 このように複数のカード会社に対する債務が雪だるま式に膨らんだ結果、130百万円もの私的流用になったとも想像できます。上記A社、B社、C社のカード決済は無事なされますが、D社のカード決済はできません。この不正は、どうしようもなくなって決済できなくなった時点で発覚したのでしょう。
 無断で契約した会社名義の法人カードである以上、会社側としてはカードが発行されたこと自体を把握していないことになります。会社の開示資料にあるとおり、カード会社からの連絡がくるまでは全く知る由もなかったはずです。
 しかし、この不正を働いた管理職の人は不正発覚まで、いったいどんなことを考えていたのでしょうか。
 不正の金額が雪だるま式に増え続けていく状況下で、「このままでは大変なことになる」と知りつつも、その場しのぎに不正を続けたのでしょう。なんとも不幸な事件です。

その後、カード会社からの請求に会社は「仮払金」として処理しているようです。あくまで不正実行者の犯罪で、会社にはその債務を履行する義務はないものの、カード会社からの訴訟等を回避するためにやむを得ない決断だったようです。Taku
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2011年12月 マキア在庫の水増し

在庫の水増しは、そのまま粗利益の増加をもたらします。
そのため、在庫の水増しは粉飾の手法でも良く行われる手口です。

 本事件は「粉飾」と呼ぶほど大きな事件ではないかも知れません。というのも、「粉飾」といった場合は経営陣が主体となって組織的かつ大規模な数値の操作が行われることが通常だからです。本事件はあくまで仕入れ担当者個人が行った不正で金額的にも2011年9月末時点での棚卸資産の過大計上額は92百万円とされ、比較的小規模な虚偽表示でした。

 本事件で注目したいのは、以下の二点です。

 一つは、不正発覚の経緯として、監査法人の内部統制監査の過程で異常値が認められたことが上げられている点です。粉飾や不適切な会計処理が社会的な問題となる場合、多くのケースで「果たして監査法人は何をしていたのでしょうか?」といった指摘がなされますが、本ケースは監査法人が不正発見に寄与しています。しかし、「監査法人が不正発見」といった指摘はあまり見かけません。「当たり前だから」と言ってしまえばそれまでですが、監査法人による監査の社会的意義を見いだす一つの事件といっても良いでしょう。

 また、今ひとつはリスクとコントロールの関係です。
 虚偽表示が発生するリスクと虚偽表示が防止・発見・是正されるためのコントロールには密接な関係があります。本不正事例は、仕入担当者による伝票の操作によっていましたが、上司等の承認経路を経ずにそのままシステムパンチャーに提出され、入力されていたようです。

 これは、通常の商品コード以外の99コード(修理品や特注品等の処理に使うというコード)を利用しており、内部統制の構築する上でそのコードの売価改定があること自体が社内で想定されていなかったようです。

「99コードが利用されて売価改定がなされるリスク」が識別されていない以上、それを低減するためのコントロール(例えば伝票の改訂を行う場合には承認手続が必要とする等)は構築されません。

 「内部統制の構築はリスク評価から」ですね。
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2012年1月5日 在庫の水増し

 去年末の12月28日、株式会社マキア(JASDAQ)が不適切な会計処理の調査結果について、調査報告書を公表しました。それによれば、家電仕入担当者が自己の営業成績を仮装するため、伝票を操作することで架空の在庫を計上していたようです。
 家電仕入担当者は、粗利益の予算や想定値に対する実績不足を取り繕うことで、自己のプライド保全を図ったことが当該不正行為を行うに至った大きな要因であるとし、会社からの無謀な予算の押しつけや、上司等からのパワーハラスメント等の事実はなかったと供述しているようです。
 この事件については、不正事例「その他の不適切な会計」でもう少し詳しく記述しています。



 
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 当ブログは、中里会計事務所による不正事例研究会の記事を発信しています。
 不正事例研究会 中里会計事務所
実際の事件を知ることが、同様の事件を繰り返させないための想像力を養い、対策を有効に機能させるための第一段階になると信じます。
連絡先:中里会計事務所 電話03-6228-6555
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